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「コロナ離婚」も話題だが…死別や離婚で「氏」はどうなるのか

ゼロからわかる「日本の結婚」
新型コロナウイルスの感染拡大が夫婦関係にも影響を与えている。「コロナ離婚」も話題になっているが、婚姻関係が解消された場合、「氏」はどうなるのか。行政書士の竹内豊氏が解説する。

結婚をすると、夫婦は結婚の際に夫または妻の氏のどちらかを「夫婦の氏」として選択しなければなりません。これを夫婦同氏の原則といいます(民法750条)。

民法750条(夫婦の氏)
夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。

では、婚姻関係が解消された場合、「婚姻の際に配偶者の氏に改めた者」(実際はほとんどが妻)の氏はどのようになるのでしょうか。

今回は、民法が婚姻の解消に伴う氏についてどのように規定しているかについてみてみたいと思います。

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婚姻の解消~「死別」と「離婚」

まず、婚姻の解消原因についてみてみましょう。

有効に成立した婚姻関係は、配偶者の死亡によって消滅します。また、夫婦の双方が生存している場合でも、離婚によって消滅します。そして、配偶者の死亡または離婚によって婚姻関係が将来に向かって消滅することを婚姻の解消といいます。

 

このように、婚姻の解消原因は、「配偶者の死亡(夫婦の一方の死亡)」(死別)と「離婚」の2つがあります。

民法は離婚について、「協議上の離婚」(民法763条~769条)と「裁判上の離婚」(民法770・771条)に分けて規定しています。

しかし、配偶者の死亡ついては、明文の規定を設けていません。これは、相手配偶者が死亡すれば、婚姻関係は当然に消滅するからだと考えられます。

以下、「配偶者の死亡」と「離婚」に分けて、「婚姻の際に配偶者の氏に改めた者」の氏がどのようになるのかをみてみましょう。