日本企業で出世する人たち、じつは「超低学歴」ばかりになっていた…!

世界に「逆行」するおかしな人事が横行
小野 一起, 冨山 和彦 プロフィール

「一億総玉砕」しないために

冨山 たとえば戦場を見に行って、海戦の状況を確認して、飛行機を導入すれば勝てると考えるのは現場主義です。一方で長年苦労している水夫さん、一生懸命に機銃操作している兵士の気持ちになって作戦を継続するのが現場迎合主義です。これは本当の現場主義ではありません。「現場主義」と「現場迎合主義」を混同している経営者が日本的大企業には、やたらと多いんですよ。

〔photo〕gettyimages

小野 終身雇用と年功序列を前提にすると、経営者は現場にいるひとの人生を背負っている気分になりますよね。現場迎合主義では、その瞬間はいい上司のようにふるまえるかもしれませんが、長期的には雇用を守ることはできません。

冨山 ずっと苦労して頑張っていることを知っているわけですから尚更なんでしょうね。現場の人たちの貢献で日露戦争に勝った、現場の人たちのおかげで高度成長に貢献した……。その思いはわかりますよ。成功体験があるので、それを支えた現場の気持ちに寄り添ってしまう。ただ、ビジネスという戦争の現実はもっと厳しい。そういう現場の情念を合理が超えていくのです。

中途半端に現場の情念に寄り添うと悲劇が起こります。だから、戦局が変われば水兵さんたちを船から降ろしてあげればいいわけでしょう。やる気と能力がある人には、パイロットになれよって言ってあげればいいわけです。

 

いま多くの日本企業がこうした課題に直面しているわけですが、まだおカネに余裕がある段階で早く組織転換をしたほうがいいと思います。改革しようとすると、その瞬間はすごく現場にストレスがかかります。しかし、それを恐れていては手遅れになってしまうのだから、タイミングは早ければ早いほうがいい。心を鬼にして、むしろ早すぎるくらいのタイミングで転換を図れるようなリーダーじゃないと、結果的により多くの人を失業に追い込んでしまう。最後は絶対に一億総玉砕になりますから。

実は日本企業はそんな一億億総玉砕を何度も繰り返しているんです。「半導体玉砕」、「液晶玉砕」、「テレビ玉砕」……。さすがに、これ以上は無理でしょう。

小野 確かにそうですね。例えば東芝は半導体と原子力で玉砕しています。日立が、必死になるのは当然とも言えます。

関連記事

編集部からのお知らせ!

おすすめの記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/