日本企業で出世する人たち、じつは「超低学歴」ばかりになっていた…!

世界に「逆行」するおかしな人事が横行
小野 一起, 冨山 和彦 プロフィール

社長が「次の社長」を決めるというムラ社会

冨山 遅ればせながら、だと思います。こうした日本的経営の問題点については気づく人は気づき、分かっている人は分かっていました。たとえばスタンフォード大学名誉教授の故・青木昌彦さんは、以前から課題を指摘していた。それなのに、たとえばカネボウの経営が傾いたときなど、日本の経済界では「あれは変な経営者がいたからだ」と説明してしまう人が大半だったんです。

小野 日本的な経営が構造的な問題を抱えているとは考えずに、カネボウが個別に経営問題を抱えていると説明されてしまった。

〔photo〕gettyimages

冨山 日本的経営の普遍的な病理について経済界全体が認め始めたのは、本当にごく最近のことです。安倍晋三政権になってからようやく企業統治(コーポレート・ガバナンス)改革が本格的に始まりましたが、それまではすべて人のせいにしていた。

そもそも日本企業の低迷は、世界の時価総額ランキングをみると明らかです。平成元年はかなりの数の日本企業が上位50社に入っていました。でも平成の終わりには、せいぜいトヨタ自動車ぐらいじゃないですか。この平成の大敗北で、さすがに自覚が生まれた。

小野 「平成最後の時価総額ランキング。日本と世界その差を生んだ30年とは?」(https://media.startup-db.com/research/marketcap-global)によると平成元年(1989年)は、世界の時価総額ランキングで、トップ50の中に、日本企業は32社入っていて、トップはNTTでした。しかし、平成31年4月(2019年4月)になると、トップ50に入った日本企業はトヨタ自動車のみです。トップ3は、アップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムというデジタル革命の勝ち組のアメリカ企業ですね。

 

こうした危機感に直面してやっと、日本企業の中からコーポレートガバナンス改革で独立社会取締役を導入する企業も出てきました。そして社外取締役で構成される指名委員会でトップを決める仕組みにした会社も出始めています。これは、社長が次の社長を決めるというムラ社会の掟の心臓部を変える改革です。ただ、こうした制度を入れている大企業は、まだ少数ですね。

冨山 一桁パーセントでしょうね。

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