4月 4日 飛行機「DWC」が世界一周に向け出発(1924年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1924年の今日、アメリカの航空機メーカー・ダグラス社(Douglas Aircraft Company)の飛行機、DWC(Douglas World Cruiser)4機が出発しました。これら4機は、世界で初めての飛行機による世界一周を目指してシアトル海軍基地から離陸したのです。

世界で初めて、人によって操縦された飛行機が飛んだのは20世紀に入ってからです。有名なライト兄弟の制作したフライヤー1号(Flyer Ⅰ)が、1903年に12秒ほどの飛行に成功したのです。

フライヤー1号 Photo by Getty Images

それ以降、飛行機は急速な発展を遂げ、第1次世界大戦では飛行機が主力兵器ともなりました。戦後になると、宣伝のために飛行機での世界一周を目論む会社も現れます。その会社こそが、ダグラス社だったのです。

 

ダグラス社は1921年にカリフォルニア州のサンタモニカ(Santa Monica)で設立され、当初は魚雷を積んで船舶に攻撃する雷撃機を米海軍に納入していました。彼らはそのうちの一つ「ダグラスDC-2」を改良し、燃料タンクを大きくして2人の乗員の席を近づけます。そして、「ボストン」「ボストンⅡ」「シカゴ」「ニューオーリンズ」「シアトル」という5機のDWCを制作。ボストンⅡを用いて乗組員に訓練を積ませ、残りの4機で世界一周を目指して出発しました。

4機の飛行機は、着陸するか海や湖に着水するかに応じて、車輪とフロートと呼ばれる浮き輪のような装置を適宜交換しながら世界一周を進めます。道中では日本で2番目に大きい湖である霞ヶ浦に面する飛行場や、和歌山県の串本町にも寄港しました。

途中で「ボストン」と「シアトル」が脱落したものの、残りの2機は出発から175日目の9月28日に世界一周を達成します。この偉業はダグラス社の名を全世界に轟かせ、会社は急成長しました。1997年に吸収されるまで、現在でも世界最大級の飛行機メーカーであるボーイング社(The Boeing Company)と覇権を争うことになったのです。

世界一周を達成したシカゴ号と乗組員たち Photo by Getty Images