コロナ重大局面で「オンライン診療」に猛反対、日本医師会のズレた認識

「緊急措置」でもダメなのか
長谷川 学 プロフィール

懸念はわからないではないが…

日医は、新型コロナ問題が起こる以前から、一貫してオンライン診療に消極的な姿勢を取り続けてきた。2018年4月には保険対象になったものの、「規制だらけで使い物にならず、利用している患者は少ない」(東京都内の私大病院の外科教授)という。 

日医が根拠としているのは、医師法20条の規定。同条は「医師は、自ら診察しないで治療や処方箋を出してはならない」と定めており、これを踏まえて日医の今村聡副会長は「医療の大原則は医師と患者の信頼関係に基づく対面診療にある。オンライン診療はあくまでも対面診療の補完であり、利便性のみで安易にオンライン診療が行われるのは不適切」と主張している。

 

「その他、日医側は反対理由として、『ニセ医者が横行する恐れがある』とか、『営利優先の手抜き診療が行われる恐れがある』とも主張しています」(厚労省関係者)

たしかに、そうした懸念もわからないではない。だが医師法は戦後間もない1948年にできたもので、その時点ではネットはおろか、スマホもパソコンもなかった。どれだけ対面診療が重要といっても、「1時間待って診察は3分」と揶揄される現在の病院の実情では、「医師と患者の信頼関係」と言われてもなかなかピンと来ないのではないか。

「ニセ医者対策」としては医師免許証などの提示を義務づけるなど、方法はいくらでも考えられる。手抜き医療の監視も、国や自治体だけでなく、それこそ日医が監視の目を光らせればいいのではないだろうか。

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