コロナ重大局面で「オンライン診療」に猛反対、日本医師会のズレた認識

「緊急措置」でもダメなのか
長谷川 学 プロフィール

補助金は認めたくない

「絶対ダメだ!コロナを利用した火事場泥棒のようなやり方は許さない」

厚労省関係者によると、3月10日の対策第2弾発表の直前、オンライン診療を対策に盛り込むことを伝えた厚労省の吉田学医政局長に対し、日医側はこのように激しく抗議したという。

 

オンライン診療事業に補助金を出す案をまとめたのは、厚労省医政局の研究開発振興課だった。

振興課の案は(1)糖尿病や高血圧などの慢性疾患患者が、受診時に新型コロナに感染して重症化するのを避けるため、慢性疾患患者の再診については電話やオンライン診療を促進する(2)さらに新型コロナ感染の疑いのある患者についても、医療機関がスマホやパソコンなどの情報通信機器を導入して健康医療相談や受診勧奨を行う(3)そのための機器購入やシステム構築等の初期費用として、国が1医療機関あたり825万円を上限に補助金を支給する、というものだった。

このうち慢性疾患患者の再診に電話診療や電話による薬の処方を用いることは、すでに2月25日の政府の「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」に盛り込まれており、日医側も「新型コロナ流行期の例外」として容認していた。

だが、新型コロナ感染の疑いのある患者にオンライン診療のしくみを活用することや、オンライン診療に補助金を出すことについては、日医側が猛反対。横倉会長も厚労省に反対の意思を伝えたため、厚労省はオンライン診療活用を断念し、経済対策から外した。

「厚労省はその後も“改めて第3弾に入れたい”と日医に打診したが、あえなく却下された。そこで第3弾では、官邸の意向を受けた厚労大臣政務官が、日医との調整に入り、何とか第3弾には入れられる見通しだ」(別の厚労省関係者)という。

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