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# 介護

ある高級老人ホームに「95歳の父」を入居させた息子が大後悔したワケ

現実はそう甘くない
親を優良介護施設に入れた息子。これで親孝行ができたと思った矢先、悲劇が襲った。良い晩年を送らせたいという親切心がアダになって…

「父の幸せ」を願うあまり…

超高齢化が進む日本。親が90歳、100歳超まで生きることが普通の社会となっています。

しかし、仮に親がそこまで長く生きても、親が老人ホームに入ってくれさえすれば安心――と考えている人は多いのではないでしょうか。しかし、現実はそう甘いものではありません。

タクヤさん(62歳独身:仮名)の父親は95歳。介護付き有料老人ホームに入居しているのですが、タクヤさんはいま頭を抱える事態に直面しているのです。

もとをただせばいまから10年前、タクヤさんの父親は85歳のときに妻(タクヤさんの母親)を亡くしました。それでもタクヤさんの父親は、自分でご飯を炊き、2日に1回は近所のコンビニに買い物に行くなど、気力も体力も満ち満ちて自立した生活を送っていました。

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しかし88歳のとき、風邪をこじらせて肺炎になったのが大きな「転機」になりました。

ちょうどタクヤさんの勤務先が不景気で傾きかけている時でもありましたが、それでもタクヤさんは父親の1人暮らしが気掛かりだったため、みずから住んでいた賃貸マンションを引き上げ、父親の住まいに引っ越して同居を始めたのです。

「昔から僕と父は仲が良いんです。同居してからは一緒に酒を飲んだり、散歩に出掛けたりしました。僕は結婚していないし、1人っ子だし、互いに唯一の身内でもあるので」(タクヤさん)

 

最初の2年間は、大きなトラブルはありませんでした。

その間に、タクヤさんは人員整理で退職を余儀なくされアルバイトで生計を立てるようになっていましたが、穏やかに男2人での生活を送ることができたといいます。

問題は、父親が90歳になった時のこと。トイレに行こうとして転倒し、骨折と打撲で病院に搬送されましたことがきっかけで事態は大きく「暗転」し始めたのです。