# 格差

コロナ危機で「働く人を全員守る」デンマークと日本の驚くべき大違い

非正規も正規も関係ない
竹信 三恵子 プロフィール

コロナ「便乗切り」が横行

この4月からは、「同一労働同一賃金」と銘打って、同じ仕事なら非正規でも手当や休暇などの待遇を同じにしなければならない制度が施行される。これを生かせれば休業補償も要求しやすくなるはずだ。

だが、その活用には非正社員の特徴である「短期契約」という壁が立ちはだかる。待遇に苦情を言うと、「雇い止め」(契約更新の拒否)に遭いかねないからだ。

こうした雇い止め相談の中には、感染拡大への世間の危機感を利用した「便乗切り」と疑えるものも少なくない。

〔photo〕gettyimages

「社内の同僚の契約社員が、コロナを理由に次々と雇い止めにあっている。私の契約期間終了はまだ先だが、会社は今、私を自主退職させようとしている。辞めてもいいが、自分から退職するのは嫌。会社都合退職にして欲しい」という声は、そのひとつだ。

このような便乗的な雇い止めが大量に起きれば、給付金や生活保護などの安全ネットに頼らざるをえない人々が急増し、システムは破綻してしまう。

こうした仕事の打ち切りが、さらに容易なのは、「多様な働き方」として政府が旗を振ってきたフリーランスによる業務委託や請負だ。雇う側の「雇用責任」がないため、仕事がなくなれば「解雇」の手続きなどが必要ない働き方だからだ。

 

相談では、これらの働き手からの「請負契約なので補償がない。3 月は少し物流の仕事があるが、4月以降の目途が立たない」「業務委託の仕事がなくなった」「教室の生徒が激減したが自営扱いなので休業補償がない」という声も相次いだ。

こうした中、「3月からイベント関係の会社に正社員雇用される予定だったが、新型コロナの影響で仕事が激減し、入る予定だった寮にも入れず、しばらくはネットカフェに寝泊まりすることになりそうだ」という、「派遣村」の時に似た住宅喪失の相談も寄せられ始めている。

関連記事