# 格差

コロナ危機で「働く人を全員守る」デンマークと日本の驚くべき大違い

非正規も正規も関係ない
竹信 三恵子 プロフィール

「無給」になった人たち

また、契約社員からは、感染拡大で顧客が減り、「仕事がないから休んで」と言われて1カ月半すぎ、「このままでは生活ができない。公共料金すら払えない。電気もガスも止められてしまう。どうしたらいいか」との相談もあった。

時給や日給制で働く非正社員は、休めば即無収入だ。昨年5月の10連休でも、「大型連休」がはやされる一方で、「月の半分近くが休みで無給となり生活できない」と非正社員から悲鳴が上がった。だが、これに向き合った政策は実施されなかった。

今回も、非正規が休業補償の外に置かれる事態が横行している。「3月1日から休んでくれと言われたが補償がない」「休業補償は出たものの1日1000円では生活できない」というパートからの訴えは、その一例だ。

〔photo〕gettyimages

深刻なのは、非正規であることを理由にした別扱いが当たり前のように起きていることだ。

「正社員には休業手当を支給するが、非正規は別といわれた」「非正規は有給休暇を使って休んでくれと言われた」「新型コロナの影響で仕事がなくなって休業となり、正社員は有給だがパートは無給と言われた」といった相談は、その典型例だ。

中には「理由を聞いたら『パートだから』と言われた」という露骨なものまであった。

 

制度上は、非正規でも雇用保険に入っていれば休業補償のための助成金の対象になる。さらに、非正規への対応を問う声の高まりに押され、4月からは雇用保険に入っていない働き手にも対象が拡大された。だが、政府が当初から、「非正社員も対象内」とする姿勢を強く打ち出していれば、こうした事態は防げたはずだ。

関連記事