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観光客が消えた京都で「それでもホテル建設ラッシュが続く」ワケ

供給過剰問題が浮き彫りに
瀧澤 信秋 プロフィール

いまだ建設ラッシュは続く

頭書に「エイチ・アイ・エス(HIS)」の業績について触れたが、影響は7月まで続くと仮定しての業績修正とのことだ。

現状でも航空便削減や旅行先の施設閉鎖等の影響で中止となるツアーが相次いでおり、旅行事業についても2月の売上高は前年同月比で10%減少にとどまったものの、3月受注分では40%減、同4月分については約50~60%減と影響が広がっていることも業績予想に織り込んだという。

京都の市街地を歩くとホテルの建設現場を至る所で見かける

新型コロナウイルスの影響に加え、前述のホテルの供給過剰問題も全国区の広がりを見せている。他所に先駆けて問題が指摘された京都のホテル供給過剰について前述したが、いまだ建設ラッシュは衰える気配がない。

一般的にホテルプロジェクトのスタートから開業まで、業態にもよるが2〜3年を要する。いま建設中のホテルはインバウンドありきという見込みでスタートしたものか、あるいは供給過多が顕在化した中でも“勝てる”自身のある施設と推察できる。

いずれにしても、オーナー、オペレーターをはじめ様々な人が関わり、何よりも巨額の費用が費やされえるホテルプロジェクトは、コロナショックだからといって、おいそれと中止にはできない。

京都の町を歩くと開業間近という施設、目下建設中といった建設予定の看板も目立つ。いまだ未着工という土地もみられるが、ホテルをはじめとした宿泊施設を取り巻くネガティブ要因は、新型コロナウイルスにより追い討ちをかけられ顕在化したことも実態のひとつである。  

 

出口が見えない中、春休みは諦めるとしてもゴールデンウィークは業界全体にとってひとつの山場という声は強い。「このままゴールデンウィークも状況がかわらなければ悲劇的な状況が続出する」とは既に廃業を決めたホテル経営者のリアルな声だ。