# 京都 # 新型コロナウイルス # ホテル

観光客が消えた京都で「それでもホテル建設ラッシュが続く」ワケ

供給過剰問題が浮き彫りに
瀧澤 信秋 プロフィール

関連業者も軒並み悲鳴

他方、従前より日本人旅行者にフィーチャーしてインバウンド率を低くコントロールしてきた施設の中には、思ったほどの影響はないとする声もあった。たとえば『ドーミーイン』などを運営する共立メンテナンスは、2020年2月度の稼働率と単価が約1割の減少に留まっている(『日本経済新聞』3月14日)。

とはいえ、日本人旅行者そのものが旅行を控えているなか、今後の業績を危惧する声は強い。

宿泊施設ばかりではない。主に中国からの旅行手配等を行う日本の旅行業者の中には、「終息の見通しが立たない」「売り上げへの影響が大きい」といった不安の声は渦巻いており、スタッフに交代で有給休暇を取得してもらうという会社も出てきている。

また、宿泊施設は関連業者が多岐にわたる。前述の旅行業者もそうであるが、リネンやアメニティから食材、清掃業者、ハウスキーパーの派遣業者からシステム業者に至るまで、多様な事業者のサポートで成り立っている。ここにきてそうした関連業者の悲鳴も伝わってくる。

筆者がアドバイザリーボードを務める業界団体「一般社団法人宿泊施設関連協会(会長 林悦男)では、宿泊施設の関連事業者の実態について掌握すべく緊急アンケートの実施を表明した(3月18日)。

 

結果が出揃うまでは時間を要するが、3月3日に「中小企業信用保険法セーフティネット保証5号(※)」に早速、ホテル・旅館、簡易宿所がそれぞれ指定業種として追加されたことによる動きで、アンケート結果によっては関係省庁へ迅速・柔軟な配慮を講ずるよう申し入れをしていくという。

※セーフティネット保証5号(中小企業信用保険法第2条第5項第5号):業況の悪化している業種に属する事業を行う中小企業者であって、経営の安定に支障が生じていることについて、市区町村長の認定を受けた条件に合う事業者が信用保証協会の保証を利用できる制度。今回の新型コロナウイルス感染症に係る中小企業者対策も講じるとする。