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観光客が消えた京都で「それでもホテル建設ラッシュが続く」ワケ

供給過剰問題が浮き彫りに
瀧澤 信秋 プロフィール

ホテル供給過剰に揺れる京都

スタート当初は概ね予算程度の料金でチェックインできた日も多かった。しかし、春先になると5000円だったホテルが1万円、1万5千円と急上昇し完全な予算オーバーという状態に陥ったのだ。ホテルに到着すると外国人旅行者で溢れているという光景も目立つようになった。

いま思えば、訪日外国人旅行者の増加によるホテル不足問題が顕在化した時期であり、身をもって需要の高まりを体験したわけであるが、ホテル不足はまだまだ序の口で年を追う毎に深刻な状況になっていった。

それが一転、新型コロナウイルスの影響でホテル不足どころか予約激減、キャンセル続出といった問題に直面することになった。しかし実は、ホテルについて言えば、大きく報道されることはなかったが、新型コロナウイルス以前からじわじわとマイナス材料が積み重なっていたのである。

まず指摘できるのが“供給過剰”問題。特に宿泊特化型ホテル(ビジネスホテル)の増加が目立った。加えて簡易宿所や民泊も含め2019年末には“ホテル不足は解消してきた”というシンクタンクのレポートも発表された。

 

実際には2018年秋頃から京都などの観光都市を中心に供給過多がホテル関係者の間で話題になっていた。それどころか、業界関係者ばかりか観光客からも供給過多を思わせる声があった。

毎年秋の京都といえば観光客が大挙として押し寄せるシーズンでホテルの料金が高騰、予約が取れないことで知られる。ところが「楽勝で取れた」という利用者の声が目立ったのだ。この傾向は2019年の秋には更に際立つことになる。