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銀行大激変、ついに「メガバンク」と「エリート銀行員」が消える…!

そして「日本銀行」だけが生き残る…?

三菱UFJ銀行が新卒採用人数を2割ほど減らす――。そんなニュースが報じられ、金融業界で話題になっている。AI(人工知能)の台頭で銀行員が仕事を奪われる時代がいよいよ本格化してきた。そこへきて世界的なマイナス金利で銀行の収益は急減しており、いよいよ銀行と銀行員の「消滅時代」が現実味を帯びてきた。

メガバンクでさえ安泰ではないこの時代に、いったい銀行はどうなってしまうのか――。今回は、金融、財政政策の専門家で、安倍晋三首相のブレーンとしても知られる嘉悦大学の高橋洋一教授と、新作小説『よこどり 小説メガバンク人事抗争』で、メガバンクの実像に独自の切り口で迫った小野一起氏が対談。メガバンクとエリート銀行員たちの「衝撃の未来像」を語り明かした。

対談撮影/岡村啓嗣 編集協力/日比野紗季

銀行激変で「3メガバンク」が危うい

小野 1990年代のバブル崩壊を経て、日本では大手銀行の再編が急激に進みました。かつての日本は大手20行体制でしたが、いまや3大メガバンクとりそなグループ、それに三井住友信託の体制になりました。

高橋 ただし、3大メガバンクの体制も危ういと私は思っています。銀行が企業と企業の間に入ってサヤを抜いているビジネスをしている限り、これから大変なことになると思います。銀行がこれまでのビジネスモデルにどこまで付加価値を付けられるか。それによって3メガバンク体制のこれからが決まってくるのではないでしょうか。

小野 付加価値という意味では、最近は銀行によるコンサルタント営業も活発になっています。M&A(企業の合併、再編)の仲介だけではなく、銀行が持っている顧客のネットワークを活用するなど、銀行側も様々な工夫をしています。本物の企業の目利きになれば、銀行のビジネスに付加価値の付けようはあると思います。

高橋 ただ、そうした銀行によるコンサル事業というのは私からすると余計なお世話に見えますね(笑)。

 

要は、どの企業がキャッシュが潤沢で誰が小金持ちかを銀行は預金口座を通じて知っているから、『あれ買え、これ買え』って色々な金融商品を推奨をしてくるということになりかねない。

小野 確かに顧客の資産状況を把握しているというのは銀行の優位性ですよね。資金の調達金利と貸出金利の利ザヤという意味では、資金余剰で貸し出し競争が激しくなった結果、大企業では0.5%程度まで低下しています。顧客が納得する付加価値が付けられないと、儲けの拡大は難しいでしょうね。