「コロナ戦争」の後にいよいよ始まる「本物の米中戦争」

トランプは「戦時」であると述べた
大原 浩 プロフィール

経済対策・中央銀行では対応できない

日米の株式市場では、政府の経済対策という名のバラマキや中央銀行による金融緩和・資金供給を好感して株価が上昇する局面があるが、これは人々が今回の「脅威」を誤ってとらえている証拠である。

よく比較されるリーマンショックはもちろん、世界に悲惨な爪痕を残した1929年のNY市場株式大暴落に端を発する大恐慌でさえ、基本的には「金融の危機」であったのに対して、武漢ウイルスは「生命の危機」であり、より深刻な影響を世界に与える。

金融・経済の危機であれば、政府が大規模な財政出動を行ったり中央銀行が大量の資金供給を実施することによって少しは景気を下支えできるかもしれないが、「生命の危機」にはあまり役に立たない(医療関係への支出などはないよりましだが……)。

今回の武漢肺炎ショックが特別なのは、過去概ね10年ぐらいの周期で起こってきた「金融危機」とは違って、「生命の危機」=「実体経済の危機」であることだ。

金融危機では資金の流れが滞ることによって経済活動が低迷するから、経済界の血流である金融の流れを回復させれば当座の問題は解決する(金融機関の経営者の責任問題などは残るが……)。

それに対して武漢ウイルスが実際の「経済活動そのもの」を止めてしまったことは明らかだ。

 

一体武漢ウイルスがいつから広がり始めたのかは、習近平政権の隠ぺい工作(『習隠ぺい』と呼びたいくらいだ……)によって、正確にはわからなくなってしまったが、世界に広がり始めてからせいぜい数カ月と考えられる。この状態がもし1年以上続くことがあればまさしく各国首脳が口をそろえて指摘する「有事」である。