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コロナ危機で「受刑者釈放」…いま世界で起きている現実

感染症と刑務所をめぐる論点

新型コロナで受刑者釈放…

世界中で新型コロナウイルス感染症が急速に広まり、それにともなう刑務所の受刑者の釈放が報道されている。

CNNによれば中国の3つの省の刑務所で2月20日時点において合計512人の受刑者が陽性となったことが発表された。

その後の中国の続報はないが、3月11日のAFPによると、イラン当局は感染抑止措置として受刑者7万人を一時釈放した。

これに対し、イランの人権状況に関する国連特別報告者のジャバイド・レーマン氏は10日、対応が「不十分で遅すぎる」とイラン当局を批判した。

「全受刑者を一時釈放すべき」だと勧告していたが、一時釈放されたのは禁錮5年以下の受刑者のみで、政治犯や外国籍・二重国籍の受刑者は対象外だという。

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さらに、イタリアでも3月9日、刑務所で暴動や脱走が相次いでいることが報道されている。

 

そして、NHKによるとニューヨークでも、300人の受刑者が釈放されるという方針が3月24日に決められたという。

ニューヨークのデブラシオ市長は24日に開いた記者会見で、「70歳以上か持病のある受刑者は刑務所にいるべきではない」と述べ、高齢の受刑者や心臓病などの基礎疾患がある受刑者で、暴力をともなわない比較的軽い罪で刑に服し、残りの刑期が1年以内の300人を釈放すると説明した。

これらは一体どういうことなのか? 一般論として説明するとともに、日本では何が起こりそうなのか予想しつつ、論点を整理してみたい。