実体経済、金融市場、ともに不安定
欧州、米国を中心に新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。
コロナショックの影響は大きく、欧米の多くの国で外出に制限がかけられ、経済活動は一部を除いて開店休業状況だ。
間違いなく、世界経済はマイナス成長の世界に入ることになる。
そうした状況下、最も大きな影響を受けている国のひとつが韓国だ。
同国では、実体経済と金融市場の不安定感が大きく高まっている。
ソウルの金融市場では投資資金の流出が止まらない韓国銀行(中央銀行)は、無制限の資金供給を行うなど、なりふり構わぬ姿勢で銀行の流動性を支えようとしているが、状況がどうなるかは見通しづらい。

また、韓国の経済を支えてきたサムスン電子の業績懸念等も高まり始めた。
スマートフォンの生産に加え、世界的な半導体需要の落ち込み懸念が高まる中、サムスン電子はこれまでに行ってきた設備投資負担に対応しなければならない。
消費者信頼感がリーマンショック発生直後の水準を下回るなど、韓国経済の下振れ懸念が高まっている。