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大蔵省の「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」いまだからウラ話を明かそう!

銀行はあれから「安泰」ではなくなった
小野 一起, 高橋 洋一 プロフィール

金融ビッグバンの「本当の意味」

小野 この時期に不良債権問題が火を噴き、銀行や証券会社の経営が揺らぎ、接待汚職で大蔵省からは逮捕者まで出ました。その一方で1996年に橋本龍太郎首相は、「フリー、フェアー、グローバル」を標ぼうする金融ビッグバンを推進、思い切った金融の自由化に舵を切りました。

〔photo〕gettyimages

高橋 金融ビッグバンは、いずれはやらなければならなかった。金融の自由化を進めて、グローバルな基準に合わせないと日本経済は立ち行きません。ただ本音を言えば、こんなドタバタしている時に金融自由化を進めることもないだろうとも思っていました。

小野 当時、橋本龍太郎首相の秘書官をやっていた江田憲司(現衆議院議員)さんが主導していたという話を聞きました。接待問題で大蔵省が弱体化しているタイミングで、経産省主導で金融ビッグバンが導入された印象もありますね。

高橋 そういう側面もあったかも知れません。大蔵省は金融機関の経営問題で手いっぱいで、金融ビッグバンを考えている余裕はありませんでした。それを江田さんたちがうまく橋本首相を使って実現したという側面もあったでしょう。

 

小野 産業界からは、グローバルにビジネスをしていく中にあって金融機関の使い勝手を良くするために金融の自由化が求められえていた面もあります。一方で、こうした金融の自由化が銀行の合併などの再編を後押しする格好になりました。

高橋 金融機関のほうももう合併しないと生きていけなくなっていましたよ。あんまり余計なこと言わなくても自然に再編が進むしかなかったと思いますけどね。