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大蔵省の「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」いまだからウラ話を明かそう!

銀行はあれから「安泰」ではなくなった
小野 一起, 高橋 洋一 プロフィール

銀行がつぶれるとどうなる…?

高橋 銀行が潰れると、決済が止まってしまう。企業や個人で資金のやり取りができなくなる可能性が出てくるわけです。これは、経済活動に影響が出ちゃう。それに、多くの企業が銀行から融資を受けている。日々の資金繰りを銀行からの融資に依存しているから、銀行の機能が停止してしまうとパニックが起こるわけです。

小野 企業の場合は健全な経営をしていていも、銀行が破綻した余波を受けて資金繰り破綻してしまうかもしれない。これは大変な問題です。

〔photo〕gettyimages

高橋 そうなんですよ。連鎖的に企業が潰れちゃう可能性があって、銀行が破綻する場合、政府はより慎重な対応が必要になります。

小野 政府は、金融システミックリスクを考えながら問題を処理しないといけない点に難しさがあります。

高橋 それはそうなんですが、あまりシステミックリスクって言い過ぎるのも問題ですよ。1つの銀行からしか融資を受けていないという企業はあまりありません。だから、多くの銀行が一気に潰れなければ案外大したことはない。

小野 そう言えば、北海道拓殖銀行は、公的資金注入もなく、国有化もなく、そのまま経営破綻してしまいました。

高橋 あれはひどかったですね。

 

小野 複数の銀行からお金を借りている企業が多いと言っても、北海道においては拓銀の存在感は非常に大きかった。拓銀が潰れたことが引き金となって北海道経済はしばらく低迷が続きました。

高橋 そんなこともあって、ゆっくり処理を進めたのかも知れません。私の感じだと、93年か94年に潰れてもまったく不思議ではなかった。北海道の銀行なのに関西の会社にまで融資をしていた。これはひどい状況でした。経営はガタガタですよ。