全員はマトモな医療を受けられない…英国はコロナ危機を乗り切れるか

国立病院の疲弊とリソース不足
谷本 真由美 プロフィール

診療所だけで1〜2週間待ちも

GPというのは、家庭医といえば聞こえは良いのですが、単なる診療所です。

検査機器は何もありません。がらんとした部屋があって、医師がどんな問題があるかということを聞いて、聴診器を当てたり喉や目を見たりしてごく簡単な診断をし、専門医に紹介状を書くだけです。

ところがこのGPに予約を取るだけで、住んでいる地域によっては1週間から2週間以上かかります。緊急の場合は優先してもらえる場合もありますが、それはあくまで病院の都合によります。

 

さらに、GPのレベルというのも様々です。

医師がすべての病気に精通しているわけではないので、かなり重い病気なのに、専門医に紹介してもらえないこともあります。もちろん、大変優秀な医師に当たることもありますが、あくまで運次第です。

また日本ではありえないような事務ミスも非常に多く、個人的な医療情報が記載された書類を何回もなくされたり、予約を勝手にキャンセルされてしまうということもあります。

こういう対応に文句を言うことはできません。患者に他の選択肢はありませんから、文句を言ったところでどうにもならないのです。