在日米軍にコロナ感染者続出、日本は何も教えてもらえない「異常事態」

米軍基地という「聖域」の大きなリスク
半田 滋 プロフィール

日米の協力が不可欠なのに

沖縄県と在日米軍との間には2009年、世界的に流行した新型インフルエンザ対策をめぐり、協力することで合意した過去がある。

新型インフルエンザの沖縄県での流行は遅く、同年6月29日に最初の患者が確認されると、県内や米軍基地内の海外渡航者から罹患者が相次いで確認された。

このことを教訓に沖縄県は「沖縄県新型インフルエンザ等対策行動計画」をまとめ、米軍基地内の衛生当局と連携し、米兵やその家族らの患者発生状況を把握することを盛り込んだ。もちろん米軍が了承して策定された行動計画である。

今回は新型インフルエンザではなく、新型コロナウイルスだから「協力の必要はない」という話ではないだろう。流行病対策には「基地の中(米軍)」と「基地の外(沖縄県)」双方の協力が不可欠なのは、言うまでもない。

 

感染症をめぐる米軍からの情報提供は、政府レベルでも決められている。

日米両政府は2013年1月の日米合同委員会で「在日米軍と日本国の衛生当局間における情報交換について」(2015年9月修正)を取り交わし、「人の感染症」について67の疾病を挙げて「確認した場合は、可能な限り早期に通報する」ことで合意した。疾病の中には「指定感染症」「新感染症」があり、新型コロナはこれらに該当するのではないだろうか。