イラスト/ジェントルメン中村

「半沢直樹」が描いたバブル全盛期「就活」のえげつなさをご存知か

5分で分かる「半沢直樹」①

2020年、TBS日曜劇場にてドラマ『半沢直樹』がカムバックする。2013年に社会現象となった人気作の続編だが、7年ぶりということもあって、「半沢直樹…どんな話だったっけ?」「そもそも見てなかったんだけど…」という方もいらっしゃるだろう。

本記事では、書評家の村上貴史さんに、『半沢直樹』の魅力を、ゆる~く解説してもらう。ドラマや原作未読の方も是非お楽しみください!

※4月1日現在、ドラマの延期が発表されました。続報が出次第、お知らせいたします。

五輪は延期になったけど…

さてさてみなさん、春ですね。春なんですが、今年の春はただの春じゃないんです。2020年の春、そう、あの半沢直樹がいよいよお茶の間のブラウン管に――というかその進化形みたいなところに――帰ってくる春なんですよ。ワクワク。

とまあ私はワクワクしているんですが、もしかして“半沢直樹って?”とキョトンとされている方がいらっしゃるかも。というわけで少々説明させていただきますと、半沢直樹というのは池井戸潤さんが書いた小説の主人公なんです。

イラスト/ジェントルメン中村

まだ思い出せないですかね? この登場人物の決め台詞が、流行語大賞も獲得した有名な台詞でして、これを言えば思い出すかなぁ、「倍返し」なんですよ。どうでしょう、“ああ、堺雅人さんが演じたあの人か!”と思い出した方も少なくないんじゃないでしょうか。

この「倍返し」が流行語大賞を獲得した2013年には、「じぇじぇじぇ」とか「今でしょ」も選ばれました。同じく選ばれた「お・も・て・な・し」の東京五輪は延期となりましたが、われらが半沢直樹の春はもうすぐそこまで来ています。

それにしても、もう7年も経ってしまったんですねぇ。しみじみ時の流れの早さを感じます。TVドラマ『半沢直樹』の第一弾が放送されたのが2013年の夏のこと。ドラマとして放送開始の段階ではTV局側もさほど期待していなかったのか、選挙の特別番組や世界陸上の中継などで放送されない週もあったりしたことを覚えています。

“続きが気になる”のに、一週間待っても続きが見られなくてヤキモキまたヤキモキ。そんな中断もありましたが、最終話となる第10話においては、実に42.2%というバケモノじみた視聴率を叩き出しました。もう単純に凄いとしかいいようがないですね。この数字は、平成の30年間で放送された民放テレビドラマのなかで実にイチバンの数字なんだそうです。

 

初回の19.4%というのもなかなかの数字だと思いますが、そこから毎回のように視聴率を伸ばしていき、最後にとうとう驚異的な数字に到達したと、そういう次第です。このドラマが放送されていたころは、まずはドラマの内容で盛り上がり、その後、視聴率を知ってまた興奮する、その繰り返しの日々でしたねぇ。なんかこう、単にドラマを見ているだけではなく、全国的なイベントに自分も参加しているような気分でした。