「ダウン症の子だから将来が心配」の声

連載13回の記事にあるように、松原さんは、妊娠18週の羊水検査で、今、小学校1年生になる息子さんのダウン症が確定した。それは松原さんにとって万全の態勢で子どもを迎えるための検査だったが、9割以上の人が、ダウン症がわかると人工妊娠中絶を選んでいるという事実を知ると、「その発想は、私にはまったくなかった」という松原さんは、自分の認識と世間のギャップに驚いた。そして多くの人が、ダウン症の子どもが生まれたら「お金が心配」と言っていた。

松原さんは、障害年金の申請を手伝ったり、企業就職に向けたトレーニングをしてきた経験から「障害のある子どもがいるとお金がかかるというのは、想像の中だけの話」だと言う。

生後7ヵ月の佑哉君 写真提供/松原未知

どのような「支援」が受けられるのか

もし、ダウン症の子どもが生まれたら、どんな支援が得られるのだろうか。
障害があることで受けられる福祉サービスは障害の種類、どの程度重いか、世帯収入などさまざまな条件によって変わり、自治体や市区町村による差もある。実際には地域の担当窓口に相談し、障害の程度を判定する審査等を経て受けられる援助が決定する。だから出生前診断の段階にある人が正確なことを知ることはできないが、松原さんに、多くの人が受けている一般的な支援をざっくりと教えてもらった。

「ダウン症の障害のある子どもがいると、多くの場合、特別児童扶養手当の支給対象になります。支給額は、障害の程度に応じて違い、1級で52,200円、2級 34,770円/月額です。所得の制限があって、制限額は扶養家族の人数により異なりますが、扶養義務者が給与所得者の場合、そのラインは約850万円と、そんなに厳しくはありません」