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新型コロナ「危機的事態」に陥ったヨーロッパの現実

一方、ドイツの死者数が少ない理由とは

2週間の外出制限令

3月21日、筆者の住むドイツ南部のバイエルン州とフランスと国境を接している南西部のザールランド州で外出制限令が施行された。

適用期間はとりあえず2週間。違反した場合は、最高で25000ユーロ(約300万円)の罰金が課せられる。上限額しか発表されない理由は、外出禁止を強制できない州政府が、抑止力を狙ったものと推測される。

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人通りまばらな街頭を走るパトカーや消防車のスピーカーからは、「市民のみなさん、ただいま外出制限令が出ています。外出は必要最小限に控えましょう。家にいることが他者の健康と命を守ります」と聞こえてくるとは、まるでジョージ・オーウェルの近未来小説のようだ。

ただ、外出制限令といっても、テレワークができない人の通勤、通院、スーパーや薬局への買い物、犬の散歩、一人か家族を伴うジョギングや散歩などは許され、完全な「外出禁止令」ではない。

 

「健康をめぐる戦争」

コロナの感染力にブレーキをかけるための政策は日を追うごとに厳しくなった。

感染の広がりを抑止するため、イベントのキャンセル基準も参加者1000人から500人、さらに100人から50人、10人から5人、そしてついに二人を超える人数で戸外を散歩することも禁止された(ただし同じ世帯に住む家族ならば二人以上でもよい)。