日本も深刻に…新型コロナが想像を超えた「世界的感染症」となるまで

パンデミックのその後
外岡 立人 プロフィール

第三のコロナウイルス

人に感染するコロナウイルスは6種類知られ、4種類は単なる風邪症状を起こすウイルスであるが、残りの2種類は先にも述べたSARSウイルスとMERSウイルスである。

前者は2003年中国で発生し世界に拡大し、特にカナダのトロントの病院で大きな院内感染を起こしている。世界で8000人前後の感染者がでて、致死率は10%前後であった。重症急性呼吸器症候群という長たらしい名前であるが、日本では新型肺炎と呼ばれていた。

もう1種類はサウジアラビアを中心とした2012年から中東で間欠的に発生しつづけているMERS(中東呼吸器症候群)ウイルスである。両ウイルスはコウモリが保有しているコロナウイルスであるが、前者はさらにハクビシンに感染するようになり、後者はラクダに感染するようになり、それらが自然宿主となっていったと考えられる。

そして今、人に強い病原性をもつ第三のコロナウイルスがでてきたのである。

遺伝子構造はSARSウイルスに非常に似ている。SARSウイルスが少々変異してできたものやら、はてはウイルスを実験室でいじっている間に、この新型ウイルスが試験管から外に漏れてきたものやら、筆者は色々と想像している。明確なエビデンスがない仮説を勝手に述べることは慎む。

 

新型コロナウイルスが人に感染したとされる武漢市の海鮮市場には生きた動物も売られており、その中にはコウモリもいる。

当然そこにコロナウイルスが存在してもおかしくはないが、それら動物が保有しているウイルス検査の結果は報告されてないので不明である。

なお毒蛇も売られていて、そこから今回のコロナウイルスが人に感染したのではないかという論文も出ているから、興味は尽きない。