新型コロナ、いまの日本は「2週間前のニューヨーク」かもしれない

感染者は2週間で212人→3万人超に
飯塚 真紀子 プロフィール

ボイコフ氏は、福島の危機管理がいまだ行われていないことにも懸念の色を示している。聖火リレーが予定されていたコースで、放射線値の高いホット・スポットが発見されたからだ。

「2013年に、東京がオリンピック候補地に名乗りを上げた時、安倍首相は言ったんです。“福島第一の状況はコントロールされている”と。しかし実際はそうではなかった。彼は嘘をついていたのです」

新型コロナ対策においても、安倍政権が十分な危機管理を行なえていないと見られている。もちろん、人々の行動の自由は最大限に尊重されるべきだし、後述するようなアメリカのやり方がすべてというわけではない。しかし、多くの国で危機意識が高まるなか、諸外国のメディアや政治家、市民の目に、日本の姿が悠長に映っているのも確かだろう。付け加えれば、その背後に東京五輪開催への固執があったのではないか、という見方も当然ある。

 

アメリカの急激な変化

日本政府はマスクや手洗いを徹底化させていることには成功しているようだが、今、世界で広がっている「社会的距離戦略(ソーシャル・ディスタンシング)」(人と人との物理的距離を低減させることで感染拡大を防ぐ戦略。アメリカでは6フィート(約1.8m)あけることが推奨されている)については徹底化していないことを、花見やK-1、いまだ普通に人が歩いている街の様子が証明している。

一方、アメリカでは、3月13日に「国家非常事態宣言」が出されてから「社会的距離戦略」が一気に進んだ。驚くほど猛スピードで。

この宣言が出される前の3月8日の日曜日、筆者が住むロサンゼルスでは、毎年恒例のロサンゼルス・マラソンが開催されたのだが、東京マラソンと違い、一般人も参加、沿道には大勢の観客が訪れ、声援を送っていた。マスクをしている人は皆無と言ってよかった。その光景を目にしてアメリカの状況に危機感を覚えていただけに、筆者は、その後のアメリカの豹変ぶりに圧倒されてしまった。