小5で「つんく」と呼ばれ、
メイクで「デヴィッド・ボウイ」に

除毛クリーム、脱色クリーム、シェーバーなど簡単に処理できるものから、ジャギジャギとシザーハンズが興奮したときに出すような怖い音の出る回転式脱毛器、1本1本毛を摘み電気を流して抜くニードル式のものまで。使い続けると毛が薄くなると謳われたものだったが、今考えるとあれはただの電流の通るピンセットだったと思う。そう考えると、家庭用脱毛器の歴史は急速に進化している

「きれいなお姉さんは、好きですか?」「はい、大好きです!」写真提供/バービー

当時は、毎年脱毛器の新シリーズがCMで宣伝されていて、「きれいなお姉さんは、好きですか?」とテレビから問いかけられるたび、姉妹で相談してお年玉をつぎ込んだ

しかし、小学生に脱毛するほどの体毛などあるはずもなく、それでも姉たちのように毛を抜きたかった私が見つけたムダ毛は眉毛だった。限界まで眉毛を細く抜いた結果、小5で「つんく」と呼ばれた

アーチの美しい眉毛が整うとアイメイクをしたくなり、そうすると、ファンデーションを塗りたくなった。小6ぐらいになると、そこらへんに出しっぱなしになっている母の化粧道具を借り、デヴィッド・ボウイのようなメイクをして、1人だけのメイクショーを開催するようになった

世界中で愛された偉大なアーティスト、デヴィッド・ボウイ。Photo by iStock

あの時の私にとって、メイクはただのお絵描きと何ら変わらなかった。未だにその感覚は残っている。今考えると、「脱毛」こそが私の美意識の礎だったと思う