ギリギリで現れた救世主。そしてヘルプリスト作り

入院まで1週間を切ったとき、どうにもならず、前に連絡した猫好きの友人に再度「本当に誰かいたら教えてほしい。助けてほしい」とLINEを送った。すでに見つかったものと思っていた友人も慌て、再度急いで各所にあたってくれることとなった。

すると、愛犬と愛猫を立て続けに亡くしたばかりの動物好きの知り合いがいると連絡が入った。都心の一軒家に住んでいるご御夫婦なのだという。藁をも掴む気持ちで、連絡し事情を説明すると、「少しでも助けになれば。うちで大丈夫か家も見ていただいたほうがいいと思うので、一度、いらっしゃいませんか?」と、すぐにお返事をいただいたのだ。情けないことに本当に途方にくれていたので、さすがにこのときには涙が止まらなかった。

預かってくださった御夫婦から入院中に届いた写真。お宅がすっかり気に入ってくつろぐ2匹。

結局、退院後の回復期間も入れ、御夫婦にはなんと1ヵ月近くも猫がお世話になってしまった。入院中は猫たちの様子を動画やメッセージでマメに送ってくれ、どんなに励まされたことか。本当にどんなに感謝しても言い尽くせないほどだ。こんな素敵な御夫婦を紹介してくれた友人にも一生足を向けて眠れないと思っている。

私自身も術後の病理検査で悪性の疑いも晴れた。しかし、今回の出来事は私の中で、さまざまな教訓になった。

最終的に面倒を見てくださった御夫婦と知り合えたことは本当に幸せなことだったが、これは「たまたまだった」と言えるだろう。友達や知り合い同士の口頭だけでの「いざとなったら、猫の面倒はみるから」といった約束は現実になったとき、難しいことが今回よくわかった。しかも、人生は何が起こるかわからない。最初は夫婦や家族で「みんなで面倒をみるから」と動物と暮らし始めても、離婚や子供の巣立ちなどで、一人になってしまうこともある。そういう予測も踏まえて、動物の飼育を考えるべきだと今回しみじみ感じた。

また、折原みとさんもペットロスの記事で書かれていたが、『ペットのための意思表示カード』を持参しておくも大事だろう。さらに、緊急時に備え、具体的に家族・友達などが何を担当できるかのヘルプリストを作っておいたほうがいいと実感した。

例えば、私のヘルプリストは……

現在飼育中の動物:猫2頭(ハナ・ざらめ)雑種/メス ともに7歳
猫たちの気質:2匹とも少し臆病だが、徐々に慣れる
預かってもらう場合:訪問でも預かりでも可能
預かれる動物:猫(家に1日1~2回ケアに行くことも可能)
預かれる頭数:2頭まで
動物の運搬:可能(車あり、運転可)
家の形態:賃貸(ペット飼育可能住宅)2LDK
家族形態:一人暮らし
備考:在宅勤務なので基本長めにも預かれます。ケージ大きめ1台、簡易ケージ1台あり。猫トイレ3つあり、キャリーバッグ4つあり
フード:指定のキャットフード(満腹感サポート)

こういったリストを猫を飼育している仲間同士で共有しておく。しかし、このリストも生活環境や飼育動物の状況で変化する可能性もあるので、変化したら条件を更新するなどリニューアルさせていくことも必要だろう。家族や親類、友人たちで、こういったリストを作っておけば、誰かが何かあったときに、この人は預かり、この人は運搬、と役割分担ももっと明快になるはずだ。