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「赤ワイン」で運動不足の悪影響が防げる可能性

ある実験でわかった

無重力環境で運動不足でも…

フランス・ストラスブール大学のStéphane Blanc博士らが、FASEB Journalオンライン版に発表した研究で、赤ワインに含まれる植物ポリフェノールの1種であるレスベラトロールが、けがや後遺症であまり運動ができない場合、さらには職業や生活習慣として体を動かす機会が少ない場合など、とにかく身体の運動量が少ないことに起因する、健康にマイナスの影響を防ぐ効果を持つ可能性が高いことがわかりました。

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博士らは長期間の無重力状態が続く宇宙飛行によって運動不足に陥った場合、どのような悪影響があるのか、どのように予防が可能なのかについて研究する目的で、ラットを使用して実験を行いました。

実験でラットは後脚としっぽが浮いた無重力状態をシミュレーションした環境におかれ、レスベラトロールが毎日経口投与されるグループと、比較対象のためのレスベラトロールなしの2グループで運動不足の悪影響が比較されました。

レスベラトロールが与えられなかったグループのラットでは、後脚のヒラメ筋の量と筋力が衰え、インスリン抵抗性が発症し、骨密度が低下し、大腿骨が脆くなっていました。ところがレスベラトロールを毎日与えられていたラットには、こうした無重力の運動不足による合併症が1つも生じていませんでした。

この結果から博士らは、少なくともラットに関しては、レスベラトロールには運動負荷が減少することによる廃用性症候群を防ぐ効果があり、今後は人に対する臨床治験研究を進める必要があるが、同様の効果が十分に期待できるのではないかとしています。

FASEB Journal 2011年6月29日オンライン版