日本人男性の平均身長が「最低を記録した」のは何時代?

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状況が一転するのは、明治時代。牛肉を食べることが文明開化の象徴と捉えられ、牛肉を使ったすき焼きが流行した。

この流れに拍車をかけたのが、富国強兵政策だ。当時、海軍のあいだで問題になっていた脚気の原因が、タンパク質不足にあると突き止められ、軍隊食に肉が取り入れられるようになる。

日露戦争では、戦場食糧として牛肉の大和煮缶詰や乾燥牛肉が導入され、従軍で牛肉の味を覚える庶民が増えた。こうして徐々に日本の食卓に肉が普及し、明治期以降の約100年で日本人男性の平均身長は約15cm伸びたのだ。

ちなみに、焼き肉のルーツの地、お隣の朝鮮半島では、仏教の普及により一度は肉食が禁止されるも、13世紀にモンゴル帝国に侵略されて以来復活。14世紀に儒教国家の李氏朝鮮が成立してからも肉料理が根付いた。

神風が吹かずに日本が元寇に敗けていたら、私たちはもう少し背が高かったかもしれない。(征)

 

「週刊現代」2020年3月14号より