2020.05.30
# クラウド会計

会計ソフトのクラウド化「Freee」が成功している、シンプルな理由

「freee」佐々木大輔社長に聞く
夏目 幸明 プロフィール

JAPAN is different

常に”社会を変えたい”という思いを持っています。たとえば、育休を取ったときに知ったのですが、これだけ人手不足が叫ばれているなか、外国人の方が日本でベビーシッターとして働こうとしても、なかなか在留資格が得られないというのです。

「子供の面倒はすべて親が見るのが当然」という古い価値観で受け入れ体制が整備されないのだとしたら、こういうところに変革の余地があるのではないかと思っています。

あと、Google在籍時から、日本には「JAPAN is different(日本は違う)症候群」があると感じていました。新製品を出すと海外の支社の皆は喜んでいるのに、国内の支社だけ「日本にはこういうリスクがある」「日本は環境が違うから」と、後ろ向きなのです。

しかしそれは迷信で、例えば司馬遼太郎さんの小説『坂の上の雲』で書かれている日本海海戦も、世界の戦訓を徹底的に研究して勝利したのです。Googleだって、世界中のベストプラクティスを取り入れたから今の姿があるのです。

 

今後は「既製品を上手に使った企業が伸びる」世の中になっていき、その過程でSaaSが普及していくと思います。中堅以上の規模の企業は会計や労務等の自動化のため自前でシステムを開発することがよくあります。

それはコスト増、さらにはテクノロジーや業務オペレーションの刷新への対応が遅れる原因になります。既製品を自社にフィットさせ使っていくことこそ世界のトレンドになっているのです。

近い将来、見積もり・発注・請求・決済がワンクリック、ワンストップでできるようになり、企業同士の取引は飛躍的に簡易化されるでしょう。そして、人工知能CFOが資金繰りや財務の最適化を進める世界が来るはず。

ここで我々は大きな使命を果たし、多くの方々が、人間にしかできない信頼関係の構築や新規事業の検討などに情熱を注げるようにしていきます。(取材・文/夏目幸明)

佐々木大輔(ささき・だいすけ)
'80年、東京都生まれ。一橋大学在学時「ほかの人が行かないから」とスウェーデンへ留学。'04年に博報堂へ就職し、'08年にGoogleへ入社。同社でアジア地域の広告収入向上のため中小企業向けのマーケティング統括を担当した時の問題意識を元に、'12年にfreeeを起業し、代表取締役CEO就任。以来現職

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