3月28日 数学者A・グロタンディーク誕生(1928年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1928年のこの日、代数幾何学に多大な功績を残した数学者A・グロタンディーク(Alexander Grothendieck、1928-2014)がドイツで誕生しました。

 

当時のドイツではナチスによるユダヤ人迫害が進行しており、グロタンディークは移住先のフランスで数学に出会いました。研究初期には関数解析学に向けられていた彼の興味は、やがて代数幾何学に移りました。

この分野での主な著作に『代数幾何原論(ÉGA)』と『代数幾何セミナー(SGA)』があり、2冊あわせて9000ページ以上にも及ぶ膨大なものです。彼は代数幾何学に身を投じて以来、この学問分野を独力で再編したとも言えるほど大きく進歩させました。この功績を大として、1966年には「数学界のノーベル賞」とも呼ばれるフィールズ賞が授与されました。

グロダンディークのアーカイブを公開しているモンペリエ大学のサイト(https://grothendieck.umontpellier.fr/)より

ところで、彼の有名な逸話に「グロタンディーク素数」というものがあります。グロタンディークがある講演で素数について説明したところ、なんと例として57(=3×19 なので素数ではない)を挙げたのです!

「弘法にも筆の誤り」なのか、それとも具体例を考える必要のない抽象的思考に特化していたゆえなのかは、評価が分かれるところです。

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