photo by gettyimages

「全ての問題を疑ってかかる力」が今後ますます重要になる理由

連載『問題発見力を鍛える』vol.4

まずは問題を疑ってかかる

問題解決から問題発見に頭を切り替えるにはどうすれば良いのか? まず考えることは、全てのものを疑ってかかるということです。そのイメージをつかむため、前回の最後に問いかけた以下の問題について考えてみましょう。

例えば皆さんが誰かに「最新の自動運転の情報について調べて教えてくれないかなあ」と言われたとします。一見「問題」が与えられたように見えますが、ここからさらに問題を発見するとすれば、どのようなことが考えられるかを考察してみて下さい。

問題解決の得意な人は、問題が与えられれば、すぐにそれを最善のやり方で解きに行きます。これはまさに問題解決型の人の強みであるとともに、問題発見に対しての弱みになるのです。

 

先の問題で言えば「最新の自動運転の情報について調べてほしい」という問題が与えられると、それをいかに効率的に実行するかに頭が向かうのが問題解決型の思考回路なわけですが、ここで考慮すべきは、「そもそもそれは正しい問題なのか?」ということです。

そもそも「なぜ」その情報を調べるのか?

自動運転に限らず「○○について調べてほしい」という要望や依頼(=問題)は日々の仕事や日常生活の中でも頻繁に直面するものだと思います。

ここで思考回路が2つにわかれます。依頼された問題そのものは疑わずに、「ではどうやってやろうか?」と考えるのが恐らく多数派であり、ある意味自然な思考回路です。

例えば「受験勉強型の秀才」ではこのような傾向が見られます。試験問題というのは、基本的に「そもそも解くべき問題か?」に関して疑う必要がないためにとにかく問題が与えられたらそれを解きに行くという姿勢が求められるからです。この場合は問題そのものを疑うことは全く必要なく、むしろ「わき目もふらずに」問題解決に取り組む必要があるのです。

これに対して、これとは違う思考回路を起動する人もいます。それが「そもそもなぜ」その情報を調べる必要があるのだろうか? という方向性です。これは明らかに問題そのものへの疑問を呈して、改めて問題を定義しなおす、つまり「真の問題が何か?」を見つけに行こうとする問題発見型の思考回路なのです。

これも本連載で繰り返し論じている問題解決と問題発見の思考回路が正反対であることの一つの象徴です。