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# 経営

JALグループ初「叩き上げ女社長」が語る、働き方改革の意味

屋敷和子社長に聞いた

JALグループのJALスカイを取材した。羽田空港、成田空港のチェックインカウンターやラウンジで旅客対応を行うほか、両空港発着便が安全に定時運航を行うため、パイロットとのリアルタイムでの情報交換など様々なコントロール業務も行う。

社員数は約3000名で、JALグループ便だけでなく外国航空会社便のオペレーションも行う。屋敷和子社長(62歳)は一般職として入社後、JALグループの女性として初めて空港支店長、空港部門役員を歴任した叩き上げだ。

JALスカイの屋敷和子社長

マニュアルは作っていない

当社は業務のマニュアルはありますが、お客様対応はマニュアル化していません。JALは破綻前、マニュアルにこだわるあまり、社員が目の前のお客様と向き合えないケースが多くありました。

しかし今は、ご家族が危篤のお客様が予約変更不可の航空券で乗り遅れた際に、他のお客様に影響のない範囲でお座席のコントロールを行うなど、現場の各人が状況に応じて対応できるようにしています。

新入社員にも「マニュアルはないんですね」と驚かれますが、社員全員が“人間力”と呼ぶべきものを高めていけば、かならずやマニュアルを徹底するより素晴らしいサービスができるはず。それが我々の挑戦です。

 

短大卒業後、地元・成田で働きたいと考え、日本航空に地上サービス職として入社しました。面倒見がよい先輩に恵まれて一緒に旅行したり、「現場を理解しよう」と一緒に汗を流してくれる上司と働けるなど、仕事と職場は大好きでした。

ただし、仕事ができたかと言えば、私は同期の後をついていく側。当時の自分に声をかけるなら「ちゃんと将来のこと考えて仕事しなよ」と言うかもしれません(笑)。

そんな人間なので、'16年、JALスカイの社長に、と話があった時は絶句し「私でいいのですか?」という言葉を飲み込むのに苦労しました。