新型コロナ危機、中国の市民が語る「自粛生活」2ヵ月のリアル

そして、欧米の「上から目線」への反発
中島 恵 プロフィール

上海の男性も同様のことを語った。

「私は中国政府の措置に対して強い信頼感を持っています。よくぞここまでやってくれたという感じ。確かに、武漢の人にとっては厳しい措置だったと思いますが、その成果がこうしてちゃんと出ているわけですから。私は以前よりも政府に対して信頼感を持つようになりました」

確かに3月上旬以降、中国メディアの報道は自信に満ち溢れてきているように見えるし、中国人のSNSなどを見ていても、ここまでじっと自宅待機に耐えてきた人々の、ある種の達成感や解放感のようなものが感じられるようになった。

むろん、湖北省を中心に、親族が新型コロナの犠牲になったという当事者も大勢いるだろうし、報道されていない関連死や悲劇もたくさんあるだろう。突然の封鎖によって、自宅以外の場所で理不尽な生活を送らなければならなかった人々もいたと思うので、中国中の人が政府のやり方を全面的に支持しているとはとてもいえないし、そんなことはあり得ない。

 

欧米への反発心

だが、中国に住む人々の口から、政府に対してこのような肯定的な意見が出てくる背景には、目下、ヨーロッパを中心に世界中に感染が拡大している中、中国が欧米から集中砲火を浴びていることが関係しているようだ。