3月22日の武漢〔PHOTO〕Gettyimages

新型コロナ危機、中国の市民が語る「自粛生活」2ヵ月のリアル

そして、欧米の「上から目線」への反発

安心と緊張の半々

中国政府による突然の武漢封鎖から約2ヵ月――。新型コロナウイルスの感染者数が大幅に減少し、実際にこのまま感染拡大が終わるかどうかはともかく、中国には一気に終息ムードが漂い始めた。

しかし、当の中国人たちはこの状況をどう受け止めているのだろうか。また、新型コロナを巡って米中が激しく対立していることをどう感じているのか。現地の人々に電話で話を聞いてみた。

操業を再開した武漢市の工場〔PHOTO〕Gettyimages

武漢市がある湖北省に続き、感染者数が多い浙江省に住む50代の女性は私の取材に対し、こう語る。

「今はほんの少しだけ安心した気持ちと、まだまだ油断はできないという気持ちの半分半分です。2月中旬ごろほどの緊張感はないですが、私のマンションの別の階にはイタリア帰りの人がいて怖いので、食料品の買い物以外では外出していません。でも、近所のマンションでは(敷地の入り口で身分証チェックと体温検査などはあるものの)、頻繁に外出している人もいますし、観光施設も開き始めました。徐々に日常生活に戻ってきており、雰囲気としてはかなり明るいです」

 

女性は杭州市内のマンションで、会社員の夫と2人暮らし。外出が制限されて以降の生活はさぞ厳しかっただろうと思いきや「正直いうと、そこまでではないです」という。

「食料のほとんどはネットで買っていましたが、ピーク時の2月中旬でも、私が住むマンションでは、新鮮な野菜を近所の市場まで買いに出かけることは許されていました。省ごと、地区ごと、あるいはマンションごとでも厳しさの度合いは少しずつ異なるので、日本人が想像するように、何でも一律でガチガチというわけではないのです」