嬉々として「一億総下請け国家」に突き進む日本人の末路

楽天を叩きGAFAに媚び…これでいいのか?
松岡 久蔵 プロフィール

「Amazonに勝つ」のは不可能だから

楽天が2月に発表した2019年1-12月期連結決算では、同社の売上が1兆2639億円であるのに対し、アマゾンジャパンは1兆7440億円(19年の平均為替レート1ドル=109円で換算)と約1.5倍の規模を誇る。しかも、Amazon全体の売上高は30兆5745億円で、日本事業は全体のたった6%程度だ。

この現実が示すのは、「楽天はAmazonに勝てるか」という問いは無意味である、ということだ。楽天の勝利など最初から望むべくもない。残された選択肢は、いかに長く生き延びるか、いかに悪あがきするかだけなのだ。

 

楽天の「送料一律無料化」提案の背景に、新規参入する携帯電話事業があることは間違いない。負担に耐えうる質のいい業者に出店を絞り込むことで、企業体力を少しでも温存し、携帯電話事業も含めてさらなる投資に踏み切りたいという狙いがある。

確かに楽天ユニオン側が主張するように、これまで楽天側が突然の規約変更を幾度となく実施してきたことや、新型コロナウイルスの感染拡大もあって人手不足の中、無料化にともなう作業を店側に押し付けてくるのは不当だという主張はよくわかる。

しかし、長い目で見れば、Amazonが日本市場を制覇するとき、彼らは楽天以上に厳しい条件を出店者に課すのではないか? つまり、拙速な規制は将来的にAmazonを利することになりはしないか。