嬉々として「一億総下請け国家」に突き進む日本人の末路

楽天を叩きGAFAに媚び…これでいいのか?
松岡 久蔵 プロフィール

日本は「一億総下請け国家」へ

今月からは、日本の携帯大手3社が、高速大容量通信を実現する次世代通信規格「5G」のサービスを本格的に開始する。基地局整備が全国で完了する2年後には、動画広告費は一層伸びていると推測され、世界中から米国系企業にさらに多くのカネが集まる構造が強固になるだろう。

かつての「帝国」は、未開の領土と先住民・奴隷などタダ同然の労働力を求めた。しかし21世紀の「帝国」は、もはや物理的な資本をほとんど必要としない。日本は知らず知らずのうちに、彼らのための「一億総下請け国家」になりつつある。

それにしても、これら新しい時代の「帝国」といえるGAFAをはじめ、米国の新興企業、とりわけそのユニークな創業者が「最終的に何をしたいのか」は一見、判然としない。

Amazon創業者のジェフ・ベゾスは、いつか人類社会の経済成長が止まるであろうことを予期して、宇宙に新開地を求めているという。宇宙進出を本気で考えているのは、宇宙事業に取り組む「SpaceX」を興したTESLA創業者のイーロン・マスクも同様だ。また、Paypal創業者のピーター・ティールは独特の思想をもつことで知られ、「世界の終末」に備えてニュージーランドの広大な土地を保有している。

 

彼らのような人物が描く未来像を、日本人は「荒唐無稽」と切り捨てがちである。だが、こうしたSF的な想像力や遠大な計画を抱いているからこそ、彼らは「最終目的地」から逆算して、いまの成功を手にしていると言うこともできるだろう。米国の有名企業家にとっては、地球上での帝国拡大も「手段」に過ぎないというわけだ。