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嬉々として「一億総下請け国家」に突き進む日本人の末路

楽天を叩きGAFAに媚び…これでいいのか?

吸い上げられる日本人のカネ

電通が11日に発表した日本の19年のインターネット広告費は、2兆1048億円と前年に比べて19.7%増加した。一方、テレビ向け広告費は2.7%減の1兆8612億円と微減、ネット広告に初めて抜かれたが、金額としては2500億円の大差をつけられた。

新聞、雑誌、ラジオ、テレビのオールドメディアを合わせた「マスコミ四媒体広告費」も2兆6094億円と5年連続で減少しており、オールドメディアが束になってもネット広告に敗れる日がもう目前に迫っている。いまから10年前、2010年のネット広告費は約8000億円だった。このままの流れが続けば、5年を待たずに逆転するだろう。

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筆者は以前、「休みは年間1日…テレビ業界没落、下請け『超絶ブラック労働』の実態」という記事で、テレビ業界の「貧すれば鈍する」を地で行く現状について報じた。視聴者のテレビ離れが広告費の減少を招き、それが制作費を圧迫、制作現場へしわ寄せが行って、労働環境は劣悪を極めている。

これまでテレビが広告主を説得するのに使っていた、「ナンバーワンメディア」という売り文句も、もはや使えなくなる。上記のような「悪循環」は加速こそすれ、改善する見通しはない。今後、テレビ業界の弱体化はますます進んでゆくだろう。

 

さらに民放にとっては、NHKが4月からテレビとネットの同時配信を始めることも、大きな痛手となる。ネット動画配信サービスの好調が続く限り、外資のNetflixやAmazonなどに日本人のカネは吸い上げられる。

カネが集まれば集まるほど、彼らは良質なオリジナルコンテンツを量産するようになる。日本の民放局とはまさに正反対の「好循環」であり、こうした外部要因も民放テレビ離れに拍車をかけていくことは間違いない。