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# ドクターZ

「テレワーク」でムダが明るみに…!霞が関官僚の現実

働き方改革と言うけれど

タブレットで国会対応

新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、政府は本格的な外出自粛要請を出した。それにともない、コンサートなどのイベントの興行取りやめ、公共施設の休館が相次いでいる。

また、企業では出勤せずに仕事をする「テレワーク」を推奨しているところも増えた。図らずもなかなか進まなかった働き方改革が一気に進んだ気もするが、霞が関の役人にとってはどうだろうか。

「不夜城」と揶揄されることも多い官庁舎だが、民間企業と同じように、テレワークは推奨されるのだろうか。

霞が関で働き方改革を進めたい気持ちは山々だろうが、結論から言えば実現は難しいだろう。というのも、官僚の働き方でたびたび俎上に載る「国会対応」が、まったく改善される気配がないからだ。

本来であれば、官僚にとってテレワークで済むいちばんの業務が、国会対応だ。国会議員が政府に質問する事項・内容は、多くが質問前日にファックスで国会から各省庁窓口課に送付される。

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それを受け取った窓口課は、関係部局にそのファックスを転送する。関係部局の担当課が質問事項・内容を見て、想定問答を作成し、メールで担当大臣秘書官に送付する。これが前日夜中までかかるので、答弁作成の官僚などは残業せざるを得ない。

秘書官に送付された想定問答は翌日の国会審議前にプリントアウトされ、大臣へのレクチャーが行われ、当日国会で大臣が答弁する。想定問答を持って読み上げる大臣の姿は国会中継されているので、この光景はおなじみのものだ。

国会で役所が用意する想定問答は、9割方過去の想定問答と同じなので、わざわざ官僚が書くまでもない。膨大な文献を資料室から探し出さなければいけない、というわけでもない。つまり、在宅で想定問答を書いていてもいいはずだ。ファックスなど使わなければ、どこでも業務はできる。

大臣秘書官も、担当課官僚から送付された想定問答をプリントアウトせずに、大臣は国会でタブレットを見ればいい。

2019年4月に一部の委員会で答弁にタブレットが試験的に使用された。今こそテレワークの象徴として本格運用しても問題ないはずだが、そういった議論は見られない。

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