日本を蝕む「ネバーエンディング・クレーマー」の生態とその対策

野党も、お客も、国民も…
大原 浩 プロフィール

クレームは対等な関係でしか役に立たない

「ネバーエンディング・クレーマー」問題は国会の中だけに存在するのではない。我々の日常生活でもよく見かける。

もちろん、製品・サービス等に関するクレームをつけるのがいけないということではなく、「自己主張」を控える傾向にある日本人は、もっといろいろなことにクレームをつけるべきだと思う。

しかし「ネバーエンディング・クレーマー」という存在は、そのような健全なクレームとはまったく違った異質なものである。

健全なクレームというのはお互いが対等な関係にあるときにしか成り立たない。例えば、店の店員と顧客が人間として対等という前提で、「売り手」と「買い手」の立場の違いから、顧客が商品やサービスの内容にクレームをつけるのは当然である。

実際、誰しも店員の対応に少なからず腹を立てたことがあるはずだ。例えば、携帯電話の料金プランは複雑かつ頻繁に変更されるので、店員がきちんと把握していなくて、間違った情報を伝えられたことはないだろうか?

また、売り手もそのクレームによって製品やサービスの内容を改善することができるから歓迎すべきものであり、その健全なクレームを拒絶する企業は衰退していく。

クレームというのは本来一方的なものではなく、それに対応することでフィードバックする相互理解のためのものであるはずだ。

高齢者によくいるのだが、一方的に自分の主張をまくしたてた後、相手の話は黙って「聞いていない」人物がいる。「ネバーエンディング・クレーマー」とは、まさにこのようなタイプの人々だ。

議論はキャッチボールだが、対立を恐れて議論をしない文化が、「議論=喧嘩」を招く原因だ。日本では、意見と人格を切り離す訓練ができていないのは残念なことである。

 

このように、意見のキャッチボールがうまく機能せず、小さなクレームが増幅していき「ネバーエンディング・クレーム」になる現象は当然ながら改善しなければならない。

しかし、なぜ、このようなことがしばしば起こるのだろうか?