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コロナ危機で「大失業時代」突入へ…90年前の『世界大恐慌』再来か

もはや絵空事ではなくなった

世界大恐慌から学ぶべきこと

世界は相変わらず、新型コロナウイルス感染症のニュースに支配されている。

特に、マーケット関係者の間では、内外の株式市場の急落ぶりを見て、「新型コロナウイルス感染症危機」を、直近の歴史的な経済危機であるリーマンショックになぞらえる議論が活発だ。わずか1ヵ月ほどの間にニューヨーク株式市場のダウ平均が1日に1000ドル以上も急落する日が7回もあり、不安を感じる向きが多いのだろう。

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しかし、経済政策面からコロナ危機を乗り切るための処方箋を考えるのならば、学ぶべきはリーマンショックではなく、1929年に始まった世界大恐慌こそ相応しいのではないだろうか。

というのは、感染がいつまで拡大を続けるかによって違ってくるとはいえ、日本企業が過去30年余り、労働市場で正規雇用から非正規雇用への雇用形態の切り替えを続けてきた結果、最悪期でも完全失業率が5.5%(2009年7月)にとどまったリーマンショックとは異なり、経済危機の下では完全失業率がかつてない2桁台に乗っても不思議のない雇用構造ができ上がってしまったからである。

今日は過去の大きな経済危機を簡単にご紹介したうえで、なぜ、大恐慌から学ぶべきか考えてみたい。

 

まず、新型コロナウイルスの感染拡大状況について触れておく。米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、日本時間の3月22日夕方の段階で、全世界の感染者は30万人、死者は1万3000人をそれぞれ突破、治癒者は9万2000人強となっている。

国別で感染者数が多いのは、中国の8万1000人強、イタリアの5万3000人強、アメリカの2万6000人強が現時点でのワースト3だ。スペイン、ドイツ、イランもそれぞれ2万人の大台を上回った。死亡者数では、イタリアが4800人を超えて、3100人台にとどまる中国の1.5倍に迫った。オーバーシュート(爆発的な感染)の主戦場は中国から欧州とアメリカに移った格好だ。