「コロナほどの大暴落も悠然と構えればよし」バフェット流投資の秘訣

定価=本質的価値で買い時が分かる
大原 浩 プロフィール

結局「本質的価値」だ

バフェットは、「『価格』に投資するのではなく『価値』に投資」しているから、どのような市場の変動にも動じない。他人がパニックになっているときに、冷静な気持ちを保てるだけで、投資においては大きなアドバンテージだ。私が、投資を始めたいと相談に来る人々に「まず禅寺で修行してください」とアドバイスするのもそれが理由である。

例えば、定価100万円のエルメス・バーキンのバッグが70万円で売られていたとしよう。このチャンスに購入できればお得である。バーキンの「バッグの価値は安く手に入れても変わらない」のである。

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しかし、ある日街を歩いていて、そのバッグが50万円で売られているのを見つけたときには少々ショックを受けるかもしれない。しかし、よく考えればバーキンのバッグの価値は全く変わらないから、「50万でバーキンのバッグをもう一つ買えばさらにお得」といえる。

ここで問題になるのは、追加購入を行う余裕資金があるかどうかである。70万円で売られていた時に、喜び勇んでローンまで組んで3個買っていたらどうであろうか? 50万円で売られるという絶好のチャンスにただ指をくわえて見ているしかない。

バフェットが、絶対に現金比率10%を下回らないようにしているのもそこに理由がある。

また、バーキンのバッグの「本質的価値」の算定はそれほど難しくないが、企業の本質的価値の算定には猛勉強が必要だ。

 

バフェットが、伝統ある堅実な企業を好むのも「本質的価値」の算定がやりやすいからだ。創業したばかりのベンチャー企業の本質的価値の算定は、バフェットにとっても困難だから、ベンチャー企業には投資しない。

バフェット流の根幹は「本質的価値」の算定にあり、市場価格の変動で本質的価値が変わることはないから、どのような暴落に対しても悠然と構えることができるのである。