「コロナほどの大暴落も悠然と構えればよし」バフェット流投資の秘訣

定価=本質的価値で買い時が分かる
大原 浩 プロフィール

住宅のデイトレードは滑稽だ

バフェットが「高い」「安い」と述べるときには、あくまで企業の「本質的価値に対して」高いのか安いのかということを意味する。市場の価格変動はほとんど見ていない。せいぜい1日に1回程度だ。もちろん、確認するのは狙いを定めているごく少数の企業の株価である。

本質的価値がどのようなものかについては、2月29日の記事「最新版『バフェットの手紙』で判明、100万円を26億円に増やす手口」で触れた。

バフェットの言葉を借りれば「私は『価値』に投資をしているが、市場の大半の人々は『価格』に投資している」ということだ。それがどのようなことなのかは、「バフェットからの手紙」の中で、次のような例をあげて解説している。

ある日、あなたの家の隣人となった男が、自分の家からあなたの家に向けて表示する電光掲示板を庭に設置する。そしてその電光掲示板に、その男の家の売却希望価格と、あなたの家の購入希望価格を表示する、最初は1日単位であったが、そのうちに時間単位、分単位、さらには秒単位で表示されるようになる。

誰しも、この男の行動が馬鹿げていることはすぐにわかるが、バフェットが指摘するのは「株式市場ではこの馬鹿げた行為が普通に行われている」ということだ。

株価が日単位、時間単位、分単位、秒単位で変動しても企業の価値が変動するわけではない。このような変動にうろたえる人は、バフェットが言う「価格に投資する」人々だ。

だから、「価値に投資する」バフェットは、株式市場の「電光掲示板」をいちいち見ないのである。

まず、バフェットは隣家の不動産の「本質的価値」を見積もる。そしてその価値を5000万円と査定したとしよう。師匠のベンジャミン・グレアムから教わった安全余裕率を30%とすれば、1500万を差し引いた3500万円がバフェットの購入基準であり、電光表示板の価格がそれ以下になるまでは何もしない。

 

もちろん投資資金にも「安全余裕率」を設定してあり、現金比率が10%を切ることはない。例えば、運用資産全体が50兆円であれば5兆円である。通常は20%くらいを維持しているが、30%を超えるようなことも時々ある。大概「投資先が見つからない」と嘆いているときだ。