地方銀行は、窓口業務の「昼休み導入」でいよいよ「ヤバく」なる

対症療法を続けていてもダメだ
高橋 克英 プロフィール

銀行側は、こうして少しでもコストを下げることで、支店や出張所を統廃合することなく店舗ネットワークは維持したいという銀行による苦肉の策だと言うだろう。しかし、それこそが問題だ。店舗ネットワークの維持とは、聞こえはいいが、裏を返せば、銀行員数の維持策、現状を維持する策でもある。要は、銀行の現在の都合を優先し、抜本的な改革を先延ばしするための施策なのである。

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地銀の驚くべき現状

そもそも昼休み導入などにより、具体的に幾らコスト削減出来るのか。それに関して具体的な開示はほとんどない。実は、コスト削減効果は微々たるものか、むしろシステムの変更などによりコスト増になる部分もある。だから具体的な数字を開示できない可能性がある。

既に、上場する78の地銀(持ち株会社含む)の中間決算(2019年9月期)では、54行が最終減益であり、みちのく銀行と島根銀行に至っては最終赤字だ。

さらに、新型コロナウィルスの影響により、足元では株価が急落し、企業業績も急激に悪化しており、(1)保有株式の含み損と(2)不良債権の増大、という90年代以降、わが国の銀行を苦しめてきた2大マイナス要因が復活してきており、低金利・人口減少・デジタル化と合わせ、銀行業績はこの先さらに悪化する可能性が高まっている。

 

こうした状況下、本気でコスト削減が主眼なら、昼休み導入といった中途半歩な施策ではなく、店舗閉鎖の方がスッキリするし削減効果も大きいはずだが、それをしない時点で銀行の本気が疑われてしまう。

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