朝日新聞の「社主」が死去…歴代社長も恐れた「深窓の令嬢」の素顔

「最後の社主」の歩み
現代ビジネス編集部 プロフィール

メディア企業における社主の存在意義とはなんなのか。

1970年代、『ワシントン・ポスト』の発行人だったキャサリン・グラハムは「ペンタゴン・ペーパー」の公開を決意し、ニクソン政権を崩壊へと追い込んだ。

アメリカの高級紙『ニューヨーク・タイムズ』ではいまも創業家の5代目、アーサー・グレッグ・サルツバーガー氏が発行人を務める。

朝日新聞では、40年以上にわたって社主を務めた美知子氏の存在がどんな重しを与えていたのか。

『最後の社主』は、それを会社の側からでなく社主の側から見たという点で、ほかに類例のない一冊である。

 

美知子社主の気高い生き方も、読後大きな感慨を残す。

村山家はすべての朝日株を手放すことになり、美知子社主が住んだ御影の豪邸は、没後、隣接する香雪美術館に寄託されるという。

朝日新聞創刊から140年、村山社主家は、ついにこの御影の地にのみその残影を留めることになった。