コロナショックはリーマン級「全国民10万円給付と消費減税」が必要だ

「ショボい対策」では乗り切れない
髙橋 洋一 プロフィール

「国民1人10万円給付」を

もし、今回のコロナショックがリーマン級であれば、少なくとも昨年10月の8%から10%への消費増税の前提が違ってくるという話になる。8%への減税、さらには安倍政権が2014年4月に行った8%への消費増税も、吹っ飛ぶ可能性も出てくるのだ。

筆者は、アメリカの経済対策がGDPの5%以上になることから、日本でも同規模の対策が必要と考えており、その際には、有効需要を短期間で作りやすい減税や給付金系の財政出動がいいと考えている。

GDP比5%以上で可処分所得を広く増やすためには、消費減税、社会保険料減免、国民への現金給付が考えられるが、筆者は5%への消費減税(全品目5%の軽減税率を2年間限定で実施)と、国民1人あたり10万円給付(アメリカと同じような政府振出小切手を配布)という試案をテレビなどで披露している。

これであれば、いわゆる「真水」で25兆円規模であり、GDPの5%程度になる。10万円給付については、4月に入ってから補正予算で手当てするのではなく、3月中に「予算修正」で行い一刻も早く支給するのがいいと主張している。消費減税も、すぐ実施するために、現行制度の軽減税率を使って6月からの実施を言っている。

 

同時に、年間80兆円ベースの金融緩和への復帰も提言しているが、これであれば、上記の財政措置を国債で賄っても、すべて日銀オペで日銀に吸収される。その結果、日本のマネタリーベースは増加するが、これは日米の金融政策が相対的に同じ緩和なので為替が安定的になるメリットがあるとともに、財政措置の財源が「マネタイズ」されるため、日銀に国債の利払いをしても納付金で帰ってきて、実質的に財政負担もなくなる。

要するに、麻生財務相がいくら財政事情を懸念しても、時限的な経済対策であれば、問題はなくなるわけだ。