新型コロナ危機、「間違った政策」で日本人は「大打撃」を受ける

経済悪化で将来世代がアブない…
近藤 駿介 プロフィール

トランプ相場とアベノミクス相場の終焉

米国NYダウは2月12日に史上最高値2万9551ドルを記録したが、それからわずか1ヵ月強の間に1万377ドル、率にして35.1%も下落し、20日のNYダウの終値は1万9173ドルとなってしまった。

トランプ大統領就任してから3年1ヵ月の間に9724ドル上昇し116回史上最高値を更新してきたNYダウだったが、2月12日以降1万377ドルも急落したことで、トランプ相場の上昇分全てを吐き出してしまった。

それは「トランプ相場の終焉」を突き付ける出来事でもある。

NYダウがトランプ大統領就任以降の上昇分の全てを失ったことは、日本でも報じられている。しかし、日本でも株価が重要な水準を下回ってきたことは全く触れられていない。

日本にとって重要な株価水準というのは、2014年10月31日のTOPIX(東証株価指数)1333.64(日経平均株価は1万6413円)である。

この株価水準が重要なのは、この日に日銀が俗にいう「黒田バズーカ第2弾」という異次元の金融緩和の拡大を図ると同時に、日本の公的年金資金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が「日本経済は長年続いたデフレからの転換という大きな運用環境の変化の節目」に来たという認識のもとで「フォワードルッキングなリスク分析を踏まえて長期的な観点」から基本ポートフォリオの変更に踏み切った日だからである。

この基本ポートフォリオの変更によって、「国内債券」への資産配分はそれまでの60%から35%に引き下げられ、それと同時に共に12%であった「国内株式」と「外国株式」への資産配分は25%へ、そして「外国債券」への配分は11%から15%へと引き上げられた。

それまで「国内債券中心の低リスク運用」だったGPIFの資産は、この日を境に「内外株中心の高リスク運用」に転じたのである。

19日時点でGPIFの「国内株式」のベンチマークとなっているTOPIXは、「基本ポートフォリオ変更」に踏み切った2014年10月31日の水準を下回ってきた。それは「アベノミクス相場の終焉」を意味するものでもある。