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新型コロナ危機、「間違った政策」で日本人は「大打撃」を受ける

経済悪化で将来世代がアブない…

リーマン・ショック以来の大幅下落

FRBがゼロ金利政策と量的緩和政策の復活を決めたことを皮切りに各国の中央銀行が一斉に利下げや金融緩和に動き、日米の現金給付を筆頭に世界の主要国が経済刺激策を相次いで打ち出すのを嘲笑うように、先週(16日~20日)の世界の株式市場は大幅下落となった。

特にここ数年世界の株式市場を牽引してきた米国NYダウの週間下落率は▲17.3%と、リーマン・ショック直後の2008年10月以来の大幅下落となった。

こうした株式市場の動きは、各国中央銀行と政府が矢継ぎ早に繰り出す政策が、金融市場が期待する内容ではないことを印象付けるものだ。

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各国の政策当局は新型コロナウイルス感染拡大防止と経済のバランスをどのようにとるかに腐心している。コロナウイルスの感染拡大を防ぐためには移動制限や外出禁止など人の動きを止めることが不可欠になるが、それによって経済に大きな打撃を与えることも不可避になるからだ。

主要国は揃って経済よりも新型コロナウイルス感染拡大阻止を優先し、その期間に生じる経済的損失を現金給付や補助金などによって埋め合わせ、感染終息後は大規模な景気対策の効果によってV字回復を図るというシナリオを描いている。

しかし、経済が政策当局の描くシナリオ通りに進むかは定かではない。なぜなら、こうしたシナリオが実現するためには、景気対策や金融緩和政策の効果が表れるまで社会基盤が保たれていることが必要条件となって来るからだ。

景気対策や金融緩和政策の効果が表れる前に企業倒産やそれに伴う失業の急増によって今の社会基盤が失われてしまえば、景気対策や金融緩和の効果も失われることになる。

 

こうしたリスクが高いことは、1990年のバブル崩壊局面で金融と不動産という最も金融緩和の恩恵を受けるはずの業種が壊滅的な打撃を受けたことによって金融緩和効果が全く現れず、日本が「失われた20年」に突入した歴史が物語っている。

社会基盤を維持するために必要なことは、金融システムを含めた実体経済を守る対策である。実体経済は国民生活と政権支持率や選挙結果に直接響くので、政権はパフォーマンスを含めてその維持に全力を注ぐものだ。

しかし、同時に有権者受けを狙った政策は、その多くが財政負担を増やすだけの見かけ倒しで終わりがちだという宿命を抱えている。