コロナ感染で「パニック」にならなかったシンガポールと日本の大違い

一番違うのは「日常生活の風景」
岡村 聡 プロフィール

「オンライン」での凄い情報発信

SARSではシンガポールは33人もの死者を出しましたが、3月22日時点でシンガポール国籍の新型コロナによる死者は1名に留めています。

トップダウンのメッセージを積極的に発信しパニックを起こさないようにして、病院を訪れる人の数をコントロールし医療崩壊を防いで、重症者を優先的に対応して死者が出ないようにするというシンガポール政府の感染症対策はよく機能しています。

〔photo〕gettyimages

トップダウンのメッセージだけでなく、国全体の感染状況がリアルタイムにオンラインで確認できるようになっていることも、混乱を防ぐことに大いに貢献しています。

シンガポールと並んで、SARSでの反省を活かして新型コロナへの効率的な対応が海外でも称賛されている国として台湾があります。IQ180とされ天才プログラマーでもあるデジタル担当大臣のオードリー・タン氏の活躍は、日本でも広く報道されているようですが、シンガポールでもオンラインを活用した情報発信は感染拡大当初から積極的に行われています。

保険省のサイトでは毎日新規感染者と退院者の数に加えて、各患者の年齢や性別などプロファイルに感染経路、感染した場所までアップデートされています。

 

もちろん、トップダウンの都市国家だからこそできるレベルの情報発信ですが、SNSで様々なうわさが飛び交うこのご時世において、混乱を防ぐことに大いに役立っています。

日本でも東京都のサイトでは、感染状況がオンラインのダッシュボードで一目で分かるようになっているのは、自治体の情報発信のあるべき姿だとシンガポールの現状を踏まえて感じています。