日本電産・永守会長、やっぱりあなたが社長をやるべきです

他の誰がやっても、うまくいきません
週刊現代 プロフィール

「俺か、俺以外か」

しかし、永守氏にはそれでは物足りなかったようだ。

「永守さんのいまの目標は『'20年度に売上高2兆円、'30年度に10兆円』というもの。昨年の夏頃から永守さんは、停滞する売り上げを見ながら『こんな数字では目標は達成できない』と憤りを露にするようになった。

『中国企業との激しい競争に勝つには、吉本君では経験が足らん』と露骨な吉本批判も展開していました」(前出・幹部社員)

思えば「ポスト永守」を巡る人事は、この繰り返しの歴史だった。'14年9月に入社したシャープ元社長の片山幹雄氏も「ポスト永守」の最有力と目され、元シャープの有能な人間を集め地場固めを行ったにもかかわらず、結局社長には選ばれなかった。

吉本氏も1年半で外された。永守氏が期待を寄せる関氏にしても、いつ同じ道を辿るかわからない。結局、永守氏にとって「俺か、俺以外か」しかないのだろう。

 

「永守さんが希代の経営者であることは間違いないが、有能であるが故にそれを超える人がなかなか現れないのです」と分析するのは、経済ジャーナリストの磯山友幸氏だ。

「ダイエーを創業した故・中内功が後継者を見つけられなかったように、カリスマと呼ばれる経営者は、その多くが次世代へのバトンタッチに失敗しています。

往々にして創業者は『自分はここまでやってきたのに、どうして同じぐらい働ける人間がいないんだ』と思ってしまうもの。死にものぐるいで大きくした会社だけに思い入れも強く、簡単には身を引けないのです」